Diary
06年04月
4月22日 もらい泣き
先日、おじさんが亡くなりました。
父の父の弟。
現在、うちで預かってるおばさんの弟。
父の父はすでに亡くなっているので、子供のいないおばさんには
最後の2等親内親族。
せめて通夜や葬式に出してやれないかと掛け合うも、
お世話のかかる人だからと却下…
まぁ、確かに、今のおばさんでは移動をともなう式などは難しいか。
ここから、『おばさん』は、なくなったおじさんの奥さんを指す。
2日前だったか、俺は納棺の儀式に立ち会った。
おじさんの顔を拭いたが、冷たかった。
死んだ人間は冷たい、と言うが、触った感じは…
冷蔵されたブロック肉、だった。
おじさんの着替えや整髪など、布団に身をつつまれたままつつがなく進む。
素っ裸にされて着替えさせられたりしたら、たまらないなと思うが、
こんな風に、死んだあとも人間の尊厳を尊重する仕事があるんだなぁ。
納棺の間、ずっとおばさんは
『おじちゃん足痛くて仕方なかったんだよね、かわいそうに。かわいそうに。』
など、かわいそうにかわいそうにと繰り返す。
本当にいい奥さんだと思う。いつもニコニコしていて…
今日は、通夜にあたったわけだ。
ドライバー、参列者として一日行動を共にする。
…焼かれたおじさんの骨は、真っ白で強く形を残していた。
薬漬けになっている人の骨だと、赤や青などの酸化物が骨にこびりついていたり
するのだが、おじさんの骨はきれいだった…
通夜、参列者が焼香をしている間…
俺は最前列で、焼香する人ひとりひとりにおじぎをしているおばさんの正面に座っていた。
いつもニコニコしていてお喋りでこの人を止めるには俺どうすればいいの、
っていうくらいの人なんだが、そんな人が泣いているのをみると、俺も泣けてきて少々泣いた。
おじさんにはかわいがってもらったなぁっていう、どう可愛がってもらったかは覚えていないが、
とにかくかわいがってもらったという覚えが…
それがあっても、泣けはしなかったが、悲しかったが泣けなかったが、
おばさんが泣いてるのは効いた…
さて、明日は告別式…
また一日、助力させてもらいます。